薬理学、医学部に入ってから使った教科書
暗記暗記暗記の薬理学。薬学部出身の人がゴロとか暗記のコツをご存知なので、もし同級生にいたら貢物をしつつ頼りましょう・・・。
「NEW薬理学」
指定教科書ではなかったですが、授業の種本と言えるような本でした。
昔ながらの教科書って感じの本で、理屈の部分多め。絵少なめ(構造式とかグラフとか、その程度)。
文章を丁寧に読んでると飽きてくるので、辞書的に使ってました。作用機序とかの理屈の部分は、知りたいことはだいたい載ってる。
「薬がみえる」シリーズ
こっちは臨床よりの本。臨床科目の救世主「病気がみえる」の薬バージョンです。「病気がみえる」とリンクさせてあって便利。イラストが多く、ぱっと見で内容をつかみやすい。
どうせ「病気がみえる」シリーズは臨床科目始まったら全部揃えちゃうんだろうから、「薬がみえる」も今買っちゃえばと言いたい(ただし「病気がみえる」の方はちょこちょこ改訂されるので、勉強が始まってないうちに買うのはおすすめしません)。
「絵でわかる感染症」
抗菌薬のところの無味乾燥な暗記作業が苦痛でどうしても覚えられず、なんか楽しい読み物が欲しい!と思って読んだ本。
もやしもんの人が絵を描いていてとっつきやすい。
タイトルの通り、薬というか感染症全般についての本です。微生物学とのつながりも見えてくる。
絵でわかる感染症 with もやしもん (KS絵でわかるシリーズ)
- 作者: 岩田健太郎,石川雅之
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2015/01/08
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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「キャラ勉! 抗菌薬データ」
抗菌薬を擬人化して、覚えやすくしました的な本。ゲームの攻略本みたいな雰囲気を目指してると思う。
抗菌薬への心理的ハードルは下がったけど、薬理のテストが終わってから読んだせいか、暗記に役立つかというと微妙。でも見てて楽しい本ではあります。
組織学(ミクロ解剖)、医学部に入ってから使った教科書+α
発生学に引き続き、組織学も解剖の授業の一部でしか学んでおりません・・・。
でも、一番最初こそ本当に初めて学ぶ分野なので戸惑いましたが、あんまり苦労した印象はないです。病理(組織学の病気バージョンを病理学でやる)は楽しかったし、成績もそこそこよかった。
それぞれの染色法が何を染めてるかとかは、病理で使われるのと同じ手法なので、検索するといろいろ出てきます。ネット上の情報でそこそこなんとかなる。
まずはおすすめサイトを二つ紹介します。
人体組織学カラースライド・データベース 神戸大学附属図書館 デジタルアーカイブ
神戸大学の方はめちゃくちゃ詳しい。細胞のスケッチの時には、実習用のサイトだけあって、帝京大学のサイトが便利でした。
機能を中心とした図説組織学
予備校出身の人におすすめされたアトラス。
写真にアルファベットがのってて、ここがこれに相当する、というのがわかりやすいです。
どっちかというと教科書というよりアトラス的ポジションじゃないかと思いますが、アトラスにしては文章での説明も多め。
コンパクトなわりに「そんな組織まで載せてある!?」っていうのもあったりする。
- 作者: バーバラヤング,アランスティーブンス,ジョン・W.ヒース,ジェームス・S.ローエ,Barbara Young,John W. Heath,Alan Stevens,James S. Lowe,澤田元,依藤宏,大野伸一,佐々木克典
- 出版社/メーカー: 医学書院
- 発売日: 2009/04/01
- メディア: 大型本
- 購入: 1人 クリック: 17回
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標準組織学総論
買った人は多いみたいだけど、テストに通るだけだったらここまでのものはいらないのではないかと思います。
標準組織学は総論と各論の2冊が出ていて、スケッチをする時に便利なのは各論の方。
とはいえ、スケッチ用の教科書としては優先順位は低いかなあと思います。
スケッチの時は主にHE染色されたものを光顕でみるんですが、各論には電顕画像とかも載ってるので。
発生学、医学部に入ってから使った教科書
ってタイトルつけといて何なんですが、私、発生学の授業は受けてないんです・・・。編入で入ったせいでスキップしてしまった。なので未だにわけわかんない分野。
解剖の授業が始まってから、「発生学で教わったと思うけど」って感じでちょこちょこと出てきて、その時に先生が使っていた図がラングマンからのものでした。
なのでラングマンの、授業に出てきた図の前後を読んでみるくらいはしましたが、結局通読はしませんでした。
で、CBT前に焦って買ったのがQシリーズのやつ。こっちはコンパクトにまとまってて、見開きで1テーマというつくりで読みやすかったです。
さて、教科書を買うか買わないか。
苦手だったらQシリーズくらいは買ってもよいと思いますが、それより解剖の教科書にお金を回したほうがいい気がします。わからないところを図書館で調べるくらいで足りるのでは。
一般入試で入った同級生から話を聞いた範囲では、教科書を持ってる人は少なそうでした。
発生は変化をいかに連続的に、時間軸で理解できるかが重要な気がするので、YouTubeとかで動画を探してみるのもよいのではないかと思います。
解剖学(マクロ解剖)、医学部に入ってから使った教科書+α
基礎医学のボス、解剖学。
あ、解剖にはマクロ解剖(肉眼レベル。一般的に「解剖」って言われた時に想像するやつ)とミクロ解剖(顕微鏡レベル)があります。ここではマクロ解剖について書きます。ミクロ解剖はこちらに書きました。
教科書、アトラス、実習書の3点はそろえたいところ。
教科書は文章での説明があるやつ、アトラスは資料集的に、ひたすら絵がのってるやつ、実習書は解剖の手順がのってるやつです。実習書は、「これに則って解剖実習すすめまーす」っていう指定のやつがあると思いますので、それを書いましょう。
教科書:「人体の正常構造と機能」
生理学のところでも書いたやつです。基礎医学過程の医学生のファーストチョイスだと思う。
カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版【電子書籍つき】
- 作者: 坂井建雄,河原克雅
- 出版社/メーカー: 日本医事新報社
- 発売日: 2017/01/20
- メディア: 大型本
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グレイとか読むべきなんだろうか、と思ったけど、日程がキツキツでそんな余裕はなかった。
サブ教科書 for 座学:「イラスト解剖学」
ここがわからないんだけど、オーソドックスな教科書とは別の角度からの説明が読みたい、って時に便利でした。わりと学生目線で書かれてる本だと思います。ゆるいイラストとゴロも魅力的。
これ1冊で解剖をのりきれる気はしないので、やっぱり参考書ポジションかなあ。
サブ教科書 for 解剖実習:「解剖学講義」
実習を進めるうちに出てくる疑問を解消するのに便利だった思い出。
アトラス:「ネッター解剖学アトラス」
「プロメテウス」は絵はきれいなんですけど、実際に解剖を進める過程でわかりやすかったのはネッター。私の敬愛するぶんこさんも「見えるものが全部書いてある」って書かれてて、ネッターのわかりやすさはそれだー!って私も納得しました。
なんか便利そうなやつ出てる!!
ネッター解剖学 セット版(電子書籍付)アトラス・別冊学習の手引き原書第6版
- 作者: F.H.Netter,相磯貞和
- 出版社/メーカー: 南江堂
- 発売日: 2016/08/29
- メディア: 大型本
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「プロメテウス」の絵のきれいさ、骨学(解剖の前に、骨だけひたすら勉強する。それぞれの骨のそれぞれの部位の名前まで覚えないといけないので、けっこう大変)の時にはよかったです。「骨単」はパーツの名前を引く時には便利なんですが、絵が簡略化されすぎてて、骨のどこを表してるのかイメージしにくかったです。
骨単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (骨編))
- 作者: 原島広至,河合良訓
- 出版社/メーカー: エヌ・ティー・エス
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
- 購入: 3人 クリック: 15回
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サブアトラス①:「解剖学カラーアトラス」
写真のアトラス。絵のアトラスだと動脈は赤、神経は黄色、って色分けされてるのでわかりやすいですが、実際そんなふうになってるわけはないので、実際の見え方を学ぶ、というか復習する際に役立ちました。
でも1冊目はやっぱりわかりやすい絵のアトラスがよいと思うので、買うなら2冊目にするのがおすすめ。
サブアトラス②:「分冊 解剖学アトラス」
こっちは絵のアトラス。カラーレスでシンプルな絵ですが、わかりやすいです。アトラスながら文章も多め。合冊版の方の中身が、出版社のサイトや群馬大学のサイトでチラ見できます。
この本の一番よい点は、分冊化されてて持ち歩きやすいところ。私は脳の解剖の時に3巻だけ書いました。
でもこれをメインに使ってる同級生がほぼいない点から、メインには据えにくいと思います・・・。
(2018年4月追記)
アトラス、アプリも便利そうです。3Dでくるくる回して、好きな角度から見られたりする。
解剖終わってから友人にすすめられ、もう解剖終わっちゃったし必要ないかなーとダウンロードしたまま放置してたんですが、最近この便利さに目覚めました。
というのも、手術でここ切るにあたって気をつけるべき血管は?とか、内視鏡手術の映像を見ながら、今映ってるのはどこ?とかいうのを考える時にとても使える。
このアプリ、定価は高いですが(とはいえアトラス1冊買うと思ったらこれでも安い)、たまにすごいセールをやります。安い時に買っとくといいと思う。