編入か、再受験(一般入試)か
よく話題になるこれ。学士編入試験を受けるか、一般入試を受けるか。一度大学を出てから医学部に入り直そうって考える人は誰もが通る道じゃないかと思います。
私は両方挑戦して、たまたま編入で拾ってもらったという感じ(自分の手で合格をつかみとった、みたいな感覚は全くないです)で、どっちがいいかという問題には答えが出ていません。なのであくまで私の経験を通して思ったことを書きますね。
学士編入
メリット
- お金と時間に余裕があれば国立を何校も受けられる
- 一般入試で入るより早く医者になれる
- センターを受けずにすむ、数学も(多くの大学で)やらなくてよい
デメリット
- 情報が少ない(現状、実質的にKA○S一強)
- お金がかかる
- 「こういう人を採りたい」像がコロコロ変わってるっぽい
- 制度自体、続くかどうか怪しい
情報が少ないっていうのの中で特に辛かったのが、過去問が手に入らない、入ったとしても解答がついていないので、どういうスタンスで解いていいかわからない、という点です。結局私はKA○Sの直前対策(過去問演習)を1校だけとって、それにを軸に勉強しました。そしたら受かりました。くやしい・・・!笑
「こういう人を採りたい」像は、うちの大学の場合、一般入試で入った人たちの雰囲気に合わせているのでは、という感じがします。これが当たってるとしたら、ほんと水物だと思う。
教養課程をスキップできるのはいいですが、再受験より早く医者になれるといっても1〜2年の差なので、何年も編入試験受け続けることになったら意味ないです。でも最初から再受験だけを考えていた場合に何年で受かってたかはわからないので比較もできない。このへんジレンマですよねー。
制度についてですが、もっと低学年のうちに専門科目を始めたいのに編入試験をやってるせいでカリキュラムを改編しにくい、編入試験を受ける人は受かればどこの大学でもいいというつもりで受けていて、どうせ卒後は地元に帰ってしまう、年齢が上がると国試に落ちやすい、等々、大学側はデメリットの方が大きいのでは?と考えている、という話を聞きます。
再受験
メリット
- 情報が多い
- お金が(編入に比べれば)かからない
デメリット
- 1年間で受けられる校数が限られている
- センターから受けないといけない
- 教養課程からやりなおし(単位認定もなかなか厳しいと聞きます)
メリット・デメリットはそれぞれ裏返しなのですが、特にこれは、と思ったものを書いてみました。
本気出して取り組めば、学士編入も再受験も、勉強の難易度自体はそれほど変わらないような気もしています。
ですが私の場合は、学士編入はどこまで何をやったら受かるというのがはっきりしていないので不安を抱きながらの勉強になってしまって、なかなか勉強の密度をあげられませんでした。
一番足引っ張ってたのはこのメンタルの部分だったと思います。
編入試験を受けるにあたって、文系、学部卒、空白期間あり、という経歴も大きな不安要素だったのですが、KA○Sのチューターさんに「研究系の大学以外は経歴はそれほど関係ない。頑張ればいけると思う」って言ってもらえたのは大きかった。
この時の話です↓
経歴に自信ないから、という理由だけで編入試験を避けてる人がいるとしたら、もったいないかも、と思います。
二番目に足を引っ張っていたのは、センターがそれはそれは苦手ということ。
メンタルのこととも重なってきますが、プレッシャーに弱く、「ミスが許されない試験」が苦手です(なので国試も不安です・・・)。でも「医学部に受かろうと思ったらセンター9割とって当たり前」みたいな雰囲気あるじゃないですか。あの雰囲気がもう無理*1。
その点、受かった時の編入試験は、受かるつもりなんてなく本当に軽い気持ちで受けていて、その気楽さがよかった気がしています。
余談ですが、一般入試の成績開示をしたらかなりいい線行っており、あのセンターの出来でこれなら、だいぶ二次で挽回してたんだ、とさらにセンターが憎くなりました。
ま、自分に合った試験を受けたらいいのでは、という話。
私の場合、センターが苦手、好きな科目(生物)なら自力でもまあまあ頑張れる、という感じだったので、編入向きだったのかもしれません。
他の方がこのテーマで書かれていること以上の情報はありませんが、文系、空白期間あり、(ほぼ)独学からの編入合格という、一般的にイメージされる合格者像からかなりかけ離れた像を示す程度の意味はあるんじゃないかと思って書きました。
経歴が完璧じゃなくても、勉強を頑張ったら意外と勝負できるかも*2。
よく「それで受かったのすごいね」って言われるんですが、私の何かがすごいとしたら、この背景で編入試験を受けてみた度胸ではないかと思います。
再受験にもチャレンジしてたことで、理系の学問の本当に基礎の基礎の部分が満遍なく入ってた、というのもあるかもしれません(しかしこれは結果論であって、両方併行して挑戦するのはあんまりおすすめしません)。
あとは運かな。周囲の人の理解とサポートを得られた点も含めて。
今はTwitterとかでもいろいろ情報発信してくれる編入の先輩もいるので、話聞いてみるのもいいんじゃないでしょうか!