解剖学(マクロ解剖)、医学部に入ってから使った教科書+α
基礎医学のボス、解剖学。
あ、解剖にはマクロ解剖(肉眼レベル。一般的に「解剖」って言われた時に想像するやつ)とミクロ解剖(顕微鏡レベル)があります。ここではマクロ解剖について書きます。ミクロ解剖はこちらに書きました。
教科書、アトラス、実習書の3点はそろえたいところ。
教科書は文章での説明があるやつ、アトラスは資料集的に、ひたすら絵がのってるやつ、実習書は解剖の手順がのってるやつです。実習書は、「これに則って解剖実習すすめまーす」っていう指定のやつがあると思いますので、それを書いましょう。
教科書:「人体の正常構造と機能」
生理学のところでも書いたやつです。基礎医学過程の医学生のファーストチョイスだと思う。
カラー図解 人体の正常構造と機能 全10巻縮刷版【電子書籍つき】
- 作者: 坂井建雄,河原克雅
- 出版社/メーカー: 日本医事新報社
- 発売日: 2017/01/20
- メディア: 大型本
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グレイとか読むべきなんだろうか、と思ったけど、日程がキツキツでそんな余裕はなかった。
サブ教科書 for 座学:「イラスト解剖学」
ここがわからないんだけど、オーソドックスな教科書とは別の角度からの説明が読みたい、って時に便利でした。わりと学生目線で書かれてる本だと思います。ゆるいイラストとゴロも魅力的。
これ1冊で解剖をのりきれる気はしないので、やっぱり参考書ポジションかなあ。
サブ教科書 for 解剖実習:「解剖学講義」
実習を進めるうちに出てくる疑問を解消するのに便利だった思い出。
アトラス:「ネッター解剖学アトラス」
「プロメテウス」は絵はきれいなんですけど、実際に解剖を進める過程でわかりやすかったのはネッター。私の敬愛するぶんこさんも「見えるものが全部書いてある」って書かれてて、ネッターのわかりやすさはそれだー!って私も納得しました。
なんか便利そうなやつ出てる!!
ネッター解剖学 セット版(電子書籍付)アトラス・別冊学習の手引き原書第6版
- 作者: F.H.Netter,相磯貞和
- 出版社/メーカー: 南江堂
- 発売日: 2016/08/29
- メディア: 大型本
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「プロメテウス」の絵のきれいさ、骨学(解剖の前に、骨だけひたすら勉強する。それぞれの骨のそれぞれの部位の名前まで覚えないといけないので、けっこう大変)の時にはよかったです。「骨単」はパーツの名前を引く時には便利なんですが、絵が簡略化されすぎてて、骨のどこを表してるのかイメージしにくかったです。
骨単―ギリシャ語・ラテン語 (語源から覚える解剖学英単語集 (骨編))
- 作者: 原島広至,河合良訓
- 出版社/メーカー: エヌ・ティー・エス
- 発売日: 2004/04
- メディア: 単行本
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サブアトラス①:「解剖学カラーアトラス」
写真のアトラス。絵のアトラスだと動脈は赤、神経は黄色、って色分けされてるのでわかりやすいですが、実際そんなふうになってるわけはないので、実際の見え方を学ぶ、というか復習する際に役立ちました。
でも1冊目はやっぱりわかりやすい絵のアトラスがよいと思うので、買うなら2冊目にするのがおすすめ。
サブアトラス②:「分冊 解剖学アトラス」
こっちは絵のアトラス。カラーレスでシンプルな絵ですが、わかりやすいです。アトラスながら文章も多め。合冊版の方の中身が、出版社のサイトや群馬大学のサイトでチラ見できます。
この本の一番よい点は、分冊化されてて持ち歩きやすいところ。私は脳の解剖の時に3巻だけ書いました。
でもこれをメインに使ってる同級生がほぼいない点から、メインには据えにくいと思います・・・。
(2018年4月追記)
アトラス、アプリも便利そうです。3Dでくるくる回して、好きな角度から見られたりする。
解剖終わってから友人にすすめられ、もう解剖終わっちゃったし必要ないかなーとダウンロードしたまま放置してたんですが、最近この便利さに目覚めました。
というのも、手術でここ切るにあたって気をつけるべき血管は?とか、内視鏡手術の映像を見ながら、今映ってるのはどこ?とかいうのを考える時にとても使える。
このアプリ、定価は高いですが(とはいえアトラス1冊買うと思ったらこれでも安い)、たまにすごいセールをやります。安い時に買っとくといいと思う。