続・アラサー女と医学部再受験

文系・元うつ・宅浪→編入試験に合格しました。医学生やってます。→国家試験に合格しました。研修医やってます。

OSCE対策、やったこと

CBTについて書いたので、OSCEについても書いておこうと思います。

CBTが座学の試験なら、OSCEは実技の試験です。要はお医者さんごっこ。

しかしこの二つをクリアしないとポリクリに行けません。


OSCE対策に使ったものは、

  • 学習・評価項目が載ってる冊子
  • 評価機構が作ってるDVD
  • 「診察と手技がみえる vol.1」

です。上二つは大学が用意してくれると思います。


「診察と手技がみえる」は、OSCEに通ることだけを考えたらたぶん必要ないです。こういう異常があるとこういう所見、っていうところまで書いてあるんですが、ポリクリ前のOSCEで評価されるポイントは、実際に所見をとることでなく、診察の仕方を知ってるかどうか、ですもん。

とはいえ、いちいち動画見てられない!って時とか、「なんでこういう動作になるの?」って疑問を持った時(特に神経診察)に便利でした。

診察と手技がみえる〈1〉

診察と手技がみえる〈1〉

 

 

以下、練習に際して、注意したほうがいいなあと思ったポイントを挙げます。

教わった内容は同級生と共有する

試験前の練習では、小グループにわかれて、それぞれ違う先生に教わります。つまり教わる内容がグループによって結構違う。

それに、正しく理解しないまま練習して、先生から直されもせず、間違ったことを覚えちゃったりするかもしれない。その辺を他のグループの人とチェックし合うのも重要だと思いました。

アウトプットも重視(特に神経診察)

学習・評価項目の冊子を見ながらそれに沿って、項目全部を一連の流れとして練習することになるのではないかと思うんですが、サンプル課題を見るとわかるように、本番は項目名のみでの出題です。

項目名と、実際にやることが正しく結びついてないと、本番で完全に的外れなことをやってしまう可能性があります。

なので、インプットが一通り済んだら、適当に項目を抜き出してサンプル課題の類題みたいなやつを作り、試験スタイルで練習するようにしました。これもよかったと思う。制限時間も意識できるようになりました。

 

ゴロ、セリフ、メモの取り方(医療面接)

聞くべき項目を網羅しなくてもよいとはいえ、実際にやってみると焦って質問が口から出てきません。いろいろ準備が必要。

ゴロ

症状に関する7項目「LQQTSFA」っていうのがあるんですが、この頭文字が覚えられねえ!子音多すぎ!と思い、私は「LIQOR AAA」っていうのを使いました。リカー、トリプルエー。覚えやすい。

L Location(部位)
I Intensity (強さ)
Q Quality (性状)
O Onset(発症機転・経過)
R Radiation(放散)
A Aggravating factors(増悪因子)
A Alleviating factors(寛解因子)
A Associated symptoms(随伴症状)

症状については最初にオープンに聞いた方がスムーズで、一通り話してもらった後に、もれはないかな?ってチェックに使う程度でした。放散とか使ってないですし。


これに加えて、症状以外の医学的情報、心理・社会的情報を聞くための「カキクケコサシスセソ」。

カ 家族歴
キ 既往歴
ク 薬
ケ 健診
コ 渡航
サ 酒・タバコ
シ 仕事・食事
ス 睡眠、ストレス
セ 生理
ソ その他(アレルギー、排泄、体重変化、ペットなど)

yaplog.jp

話の流れがブツ切れになる気がしたところは順番を入れかえたり、その他や思い出しにくいものは他のものにくっつけて聞いたりしました。仕事から睡眠、ストレスにつなげるとか、酒・タバコと食事、食欲、体重変化を続けて聞くとか。食事からアレルギーにつなげるとか。

聞きやすい流れで聞いた後、重大な聞きもらしはないかな?って振り返る時に使う感じ。OSCEでは最低限のことさえ聞けていればよくて、網羅する必要はないはずです。

検索して知ったゴロにケチつけるのも申し訳ないですし、あんまり大きな声で言うとじゃあお前作れって話になるんですが、聞くべき項目を網羅してて、順番も合ってて覚えやすいゴロがあったらいいんだけどなー。

セリフ

「性状」のようなテクニカルターム(?)は使わないようにしないといけないので、「どのような痛みですか?」など、質問項目それぞれに、1対1レベルでセリフを用意しておいた方がいいです。

そのまま口に出すのはちょっと、って言葉も同様に、排便についてなら「お通じはいかがですか?」とか。

同じことを聞いてるつもりでも、質問の仕方によって返ってくる言葉が違うってこともあり、質問の仕方は私たち学生が思ってる以上に重要なんだと思います。臨床の場面でも。

メモ

重大な聞きもらしが本当に怖く、メモの取り方は工夫しました。

聞かないといけないものが「症状」「症状以外の医学的情報」「心理・社会的情報」なので、紙を3つのエリアに区切って、それぞれ書く場所を決めておく。
症状については時系列を整理するために、数直線みたいに矢印を引いておきます(もちろん、この作業をするのは面接が始まってからですw)。

話を聞きながらメモを取り、3つのエリア全部がそれなりに埋まれば、おそらく大丈夫。

ただしメモは本当に適当でいいと思います。満遍なく聞けたかな〜ってチェックするくらいのつもり。このメモを何かに使うわけじゃないし。まとめのターンはあるけどざっくりでいいし。

それより患者さんとのコミュニケーションの方が大切かと。
練習の時、きれいにメモを取ることに集中しちゃって、あんまり患者さんの方見られてなかったね、って言われてる人もいました。

 

あと最後になりましたが体調管理!なんでいつも大きな試験は風邪が流行る冬にあるの!