続・アラサー女と医学部再受験

文系・元うつ・宅浪→編入試験に合格しました。医学生やってます。→国家試験に合格しました。研修医やってます。

病理学、医学部に入ってから使った教科書+α

正常構造・機能を学ぶにあたってのボスが解剖学なら、臨床科目に入る前の、病気の基礎の部分を学ぶにあたってのボスが病理学。

これもかなり重ための科目でした。病理のコアは、病気とは何がどうなってる状態かっていうストーリーの部分と、画像の二つです。

画像・・・スケッチ・・・うっ、頭が・・・。

病理のスケッチ。顕微鏡で見たものをスケッチするんですが、コツをつかまないとものすごく時間がかかります。
絵の上手下手は関係ないとか言われるんですけど、下手な人間はコツをつかむのも下手なわけです。でもやらないといけない。がんばろう。


教科書の前に、おすすめサイトを紹介しておきます。

病理コア画像

日本病理学会が学生向けに作っている、画像のサイト。画像によっては、見るべきポイントはここ、というガイドがついていてとても親切。

同じサイトの中にある「目指せ病理医!」というPDFの後ろについてる画像集もすごくよいです。テスト前に見てた。

日本病理学会 目指せ 病理医!

 

「ルービン病理学」

ストーリーの部分を理解するのに教科書があると便利。

「ロビンス基礎病理学」 の方がメジャーなのかもしれませんが、私は「ルービン病理学」の方が読みやすくわかりやすい気がして、こっちを使っていました。でも分厚い(ロビンスも分厚い)。

カラー ルービン病理学―臨床医学への基盤

カラー ルービン病理学―臨床医学への基盤

 

 

「病理組織の見方と鑑別診断」

こっちは、画像理解のためのアトラス。

スケッチの時にあると便利ですが、上にあげたサイトでなんとかなるっちゃなる。買うなら教科書よりアトラス優先かなあとは思います。

カラーアトラス病理組織の見方と鑑別診断第5版

カラーアトラス病理組織の見方と鑑別診断第5版

 

 

 「よくわかる病理学の基本としくみ」

私は使いませんでしたが、かんたん系教科書ではこれが人気でした。

図解入門よくわかる病理学の基本としくみ (メディカルサイエンスシリーズ)

図解入門よくわかる病理学の基本としくみ (メディカルサイエンスシリーズ)

 

薬理学、医学部に入ってから使った教科書

暗記暗記暗記の薬理学。薬学部出身の人がゴロとか暗記のコツをご存知なので、もし同級生にいたら貢物をしつつ頼りましょう・・・。

 

「NEW薬理学」

指定教科書ではなかったですが、授業の種本と言えるような本でした。

昔ながらの教科書って感じの本で、理屈の部分多め。絵少なめ(構造式とかグラフとか、その程度)。

文章を丁寧に読んでると飽きてくるので、辞書的に使ってました。作用機序とかの理屈の部分は、知りたいことはだいたい載ってる。

NEW薬理学(改訂第7版)

NEW薬理学(改訂第7版)

 

 

「薬がみえる」シリーズ

こっちは臨床よりの本。臨床科目の救世主「病気がみえる」の薬バージョンです。「病気がみえる」とリンクさせてあって便利。イラストが多く、ぱっと見で内容をつかみやすい。

どうせ「病気がみえる」シリーズは臨床科目始まったら全部揃えちゃうんだろうから、「薬がみえる」も今買っちゃえばと言いたい(ただし「病気がみえる」の方はちょこちょこ改訂されるので、勉強が始まってないうちに買うのはおすすめしません)。

薬がみえるvol.1

薬がみえるvol.1

 

 

「絵でわかる感染症

抗菌薬のところの無味乾燥な暗記作業が苦痛でどうしても覚えられず、なんか楽しい読み物が欲しい!と思って読んだ本。

もやしもんの人が絵を描いていてとっつきやすい。

タイトルの通り、薬というか感染症全般についての本です。微生物学とのつながりも見えてくる。

絵でわかる感染症 with もやしもん (KS絵でわかるシリーズ)

絵でわかる感染症 with もやしもん (KS絵でわかるシリーズ)

 

 

「キャラ勉! 抗菌薬データ」

抗菌薬を擬人化して、覚えやすくしました的な本。ゲームの攻略本みたいな雰囲気を目指してると思う。

抗菌薬への心理的ハードルは下がったけど、薬理のテストが終わってから読んだせいか、暗記に役立つかというと微妙。でも見てて楽しい本ではあります。

キャラ勉! 抗菌薬データ

キャラ勉! 抗菌薬データ

 

 

組織学(ミクロ解剖)、医学部に入ってから使った教科書+α

発生学に引き続き、組織学も解剖の授業の一部でしか学んでおりません・・・。

でも、一番最初こそ本当に初めて学ぶ分野なので戸惑いましたが、あんまり苦労した印象はないです。病理(組織学の病気バージョンを病理学でやる)は楽しかったし、成績もそこそこよかった。

それぞれの染色法が何を染めてるかとかは、病理で使われるのと同じ手法なので、検索するといろいろ出てきます。ネット上の情報でそこそこなんとかなる。

まずはおすすめサイトを二つ紹介します。

組織学実習 - 帝京大学医学部解剖学教室

人体組織学カラースライド・データベース 神戸大学附属図書館 デジタルアーカイブ

神戸大学の方はめちゃくちゃ詳しい。細胞のスケッチの時には、実習用のサイトだけあって、帝京大学のサイトが便利でした。

 

機能を中心とした図説組織学

予備校出身の人におすすめされたアトラス。

写真にアルファベットがのってて、ここがこれに相当する、というのがわかりやすいです。

どっちかというと教科書というよりアトラス的ポジションじゃないかと思いますが、アトラスにしては文章での説明も多め。

コンパクトなわりに「そんな組織まで載せてある!?」っていうのもあったりする。

機能を中心とした図説組織学

機能を中心とした図説組織学

  • 作者: バーバラヤング,アランスティーブンス,ジョン・W.ヒース,ジェームス・S.ローエ,Barbara Young,John W. Heath,Alan Stevens,James S. Lowe,澤田元,依藤宏,大野伸一,佐々木克
  • 出版社/メーカー: 医学書院
  • 発売日: 2009/04/01
  • メディア: 大型本
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標準組織学総論

買った人は多いみたいだけど、テストに通るだけだったらここまでのものはいらないのではないかと思います。

標準組織学 総論 第5版

標準組織学 総論 第5版

 

標準組織学は総論と各論の2冊が出ていて、スケッチをする時に便利なのは各論の方。

とはいえ、スケッチ用の教科書としては優先順位は低いかなあと思います。
スケッチの時は主にHE染色されたものを光顕でみるんですが、各論には電顕画像とかも載ってるので。

発生学、医学部に入ってから使った教科書

ってタイトルつけといて何なんですが、私、発生学の授業は受けてないんです・・・。編入で入ったせいでスキップしてしまった。なので未だにわけわかんない分野。


解剖の授業が始まってから、「発生学で教わったと思うけど」って感じでちょこちょこと出てきて、その時に先生が使っていた図がラングマンからのものでした。

なのでラングマンの、授業に出てきた図の前後を読んでみるくらいはしましたが、結局通読はしませんでした。


で、CBT前に焦って買ったのがQシリーズのやつ。こっちはコンパクトにまとまってて、見開きで1テーマというつくりで読みやすかったです。

新発生学 (Qシリーズ)

新発生学 (Qシリーズ)

 

 

さて、教科書を買うか買わないか。

苦手だったらQシリーズくらいは買ってもよいと思いますが、それより解剖の教科書にお金を回したほうがいい気がします。わからないところを図書館で調べるくらいで足りるのでは。

一般入試で入った同級生から話を聞いた範囲では、教科書を持ってる人は少なそうでした。


発生は変化をいかに連続的に、時間軸で理解できるかが重要な気がするので、YouTubeとかで動画を探してみるのもよいのではないかと思います。